この記事では「スパイ教室 3巻」の感想を書いています。

引用:「スパイ教室03 《忘我》のアネット」表紙
「スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ」の感想は以下のリンクからどうぞ
『灯』のメンバーを紹介した記事は以下のリンクからどうぞ
スパイ教室 3巻
感想
早速、3巻の感想に入っていきますが、3巻もとても面白く、あっという間に読み終えました。
4巻の発売までもうすぐですが、続きが気になり、早く読みたくてたまりません。
2巻では「屍」とその協力者の確保のために『灯』は2つのチームに分かれました。
- クラウス、モニカ、ティア、エルナ、アネット
- グレーテ、リリィ、ジビア、サラ
このようなチーム分けが行われ、2巻ではグレーテたち非選抜組の戦いが描かれました。
3巻ではモニカ、ティア、エルナ、アネット側の話が描かれました。
その中でも今回スポットが当たったのは《忘我》のアネットです。
アネットはピンクの髪型をしており、目に眼帯をつけている少女です。
出生が不明で、書類上は14歳であり、エルナと並んでチーム『灯』の最年少です。
およそスパイに似つかわしい恰好をした彼女ですが、3巻で彼女の本性が明らかになり、ラストのシーンでは驚愕しました。
3巻のざっくりとした内容は
「屍」の任務遂行後、選抜組が出会ったのはアネットの母親。
母親は記憶をなくし、行方不明だったアネットに出会うことができ、感動の再会と思いきや・・・
というようなものです。
3巻は主にティアの目線で話が描かれていますが、スポットが当たったキャラは先ほども書きましたがアネットです。
結論から言ってしまうと、アネットの母親は帝国のスパイで、不合格な母親でした。
序盤は本当に可哀想な母親かと思っていましたが(疑ってはいましたが)、白蜘蛛と話しているときの描写は胸糞悪かったです。
あそこまで暴言を吐くとは・・・許せん・・・
3巻ではモニカ、ティア、エルナ、アネット側のお話が描かれましたが、それぞれのメンバーの個が強くて、まとめ役であるティアは大変そうでした。
8人で行動するなら、非選抜組の4人がいるのである程度連携を取れますが、今回は信頼を勝ち取るところからティアは行動を始めました。
大人の雰囲気が漂うティアですが、関係性を築くのにはとても苦労していましたね。
見た目と違って意外と脆い一面も見え、まだまだ1人の少女なんだと実感しました。
結果として、ティアの働きのおけげもあり、この4人でもある程度連携を取ることができるようになったので、4巻以降はクラウスを含めて9人で行動する時も以前に比べると連携を取りやすくなったのではないかと思います。
最後の戦いでは3つの戦いのシーンが場面別に描かれました。
- 第一戦は『灯』選抜組の4人とウェルタ=バルト大尉率いる陸軍の闘い
- 第二戦はクラウスと白蜘蛛の闘い
- 第三戦は・・・
まず1戦目である『灯』メンバーと陸軍の闘いについてです。
マティルダを無事に陸軍の追ってから巻き、逃がすことに成功したので彼女たちの勝利となりました。
しかし、最後にティアはマティルダの本性に気付きましたが、マティルダを撃つことができませんでしたね。
アネットのことを想っての行動なので、仕方ないと言えば仕方ないですがやり切れない思いが残ったことでしょう。
しかし、その思いは・・・
2戦目はクラウスと白蜘蛛の戦いでした。
白蜘蛛はクラウスの師であるギードが死ぬ間際に漏らした『蛇』のメンバーの一員でした。
結局、逃がしてしまったとはいえ、情報を掴むことができたのは大きいですね。
また、白蜘蛛との会話でクラウスが
僕には七枚の切り札がある
ー クラウス
引用:スパイ教室03 《忘我》のアネット
と言いました。
本当は8枚だけど、7枚と言い、すでに『蛇』との戦いは始まっているんだと感じました。
白蜘蛛は7枚の切り札がいるというのを『蛇』のメンバーたちに伝えるでしょうし、どう戦いに響いてくるか楽しみですね。
彼女たちはまだ未熟な部分がありますが、成長し、個々の特技を生かせば絶大な戦力、切り札になりますからね。
そして、人知れず始まった3つ目の闘いは・・・人知れず終わりを迎えました。
3つ目の戦いと書かれていて、誰と誰のことだ?と考えましたが、分からなかったので先を読み進めると・・・
それはマティルダとアネットの闘いでした。
優しい母を演じていたマティルダと無垢な娘を演じていたアネット。
マティルダに関してはすでにどんな人物で、演技をしていることが明かされていましたが、アネットに関してはまさか演じていたなんて驚きでした。
そしてマティルダの本性に早い段階から気付いていたとは・・・
これには完全に騙されました。
アネットは無垢で純粋な少女かと思いきや、無垢で純粋だからこそ残酷さを持っていました。
結果として、アネットのおかげで
- マティルダが軍人に自暴自棄の特攻を仕掛けること
- くだらないスキャンダルを軍人に握られること
- マティルダを取り逃がすこと
を防ぐことができました。
ただの機械にめちゃくちゃ強い少女かと思っていたのに驚かされました。
そして、最後にクラウスはアネットを『灯』に加入させるかどうか迷っていたことを打ち明けました。
しかし、加入させたことは今回の件のおかげで正解だったと確信しました。
『灯』の少女たちにどこか欠落している残酷さ、邪悪さを持つアネットに、クラウスは『灯』の最終兵器としての役割を与えていたことが明かされました。
今後のどこかで彼女の持つ一面が『灯』メンバーたちを救う時が来ることでしょう。
今後のアネットの活躍が楽しみですね!
スパイ教室 4巻 発売日
「スパイ教室04 《夢語》のティア」は2020年12月19日に発売されます。
特装版には竹町先生の書き下ろしの短編小説やチーム『灯』のメンバーたちのプロフィールなどが描かれた小冊子がついています。
短編小説は《愚人》のエルナが主役となっています。
4巻の発売を記念したPVが公開されているので、ぜひ見てみてください。
ではでは
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